マイナスの保険料

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あっという間に12月です。
お勤めの方は、年末調整の書類をもう提出されましたか。
 
 
大城事務所にも、お客様の年末調整に関する書類がだいぶ集まってきました。
 
そこで、何件も珍しい書類を発見!
写真でアップしていますが、保険料控除証明書がマイナスとなっているものです。

 
保険料の控除証明書は、1年間にその契約にかかる保険料から剰余金等を控除した金額が記載されています。
年の中途で解約しなければ、支払保険料より剰余金が上回ることはまずないので、マイナスの証明書というのは、今まで私は見たことがありませんでした。
 

この何件ものマイナス保険料、実は、平成24年度の改正が原因です。
 

平成23年12月31日以前の契約と平成24年1月1日以降の契約では、旧と新ということで、保険料控除の計算が違っています。
昨年の平成24年では、1年契約の保険の場合、旧契約と新契約の両方の支払いがあるので、証明書も2通あったと思います。
 

今年の平成25年では、保険料の支払いがすべて新契約となるものの、旧契約分の剰余金のみが25年にあった場合に、マイナスの保険料となるわけです。
そのため、マイナスの保険料はすべて旧保険でした。
 
ちなみに、旧も新もない時は、差し引きの金額が証明書に記載されていました。

 
さて、このマイナスの保険料、無視してよいものでしょうか?
答えは、無視できる場合と、無視してはダメな場合の両方です。

 
控除できる保険料には、生命保険と地震保険があります。
生命保険は、新・旧の一般生命保険と、新・旧の個人年金保険、介護保険の5種類に区分され、地震保険は地震保険と旧長期損害保険の2種類に区分されます。
 

マイナスの保険料は、上記の区分ごとに差し引き計算しなければなりません。(所得税基本通達76-6)
逆に言えば、区分が違えば、差し引き計算が必要ないということになります。
 
<例1>
 旧の一般生命保険をA社とB社で契約しています。
  A社の支払保険料 1万円、剰余金2万円
  B社の支払保険料 4万円
 旧一般生命保険の支払金額計・・・1万円ー2万円+4万円=3万円
 

<例2>
 旧の一般生命保険をA社で契約、新の一般生命保険をC社で契約
  A社の支払保険料 1万円、剰余金2万円
  C社の支払保険料 3万円
 旧一般生命保険の支払金額計・・・1万円ー2万円=マイナス1万円 → ゼロ円
 新一般生命保険の支払金額計・・・3万円
 ※上記のマイナス1万円と3万円は差し引き計算しない。

 
私自身、このように計算することは知りませんでした。
来年には、このマイナス保険料は見られなくなると思いますが、いい勉強になりました!
 
 

所得税基本通達76-6
(支払った生命保険料等の金額の合計額の計算)
76−6 2口以上の新生命保険契約等(新個人年金保険契約等を除く。以下この項において同じ。)を締結している者に係る法第76条第1項第1号に規定する「その年中に支払った新生命保険料の金額の合計額」は、例えば、甲生命保険会社と締結したAの契約については剰余金の分配を受けるだけであり、乙生命保険会社と締結したBの契約については新生命保険料を支払っているだけであるような場合、Bの契約について支払った新生命保険料の金額からAの契約について受けた剰余金の額を控除して計算することに留意する。
 2口以上の旧生命保険契約等(旧個人年金保険契約等を除き、当該旧個人年金保険契約等に付されている疾病等に係る特約を含む。以下この項において同じ。)を締結している者に係る同項第2号に規定する「その年中に支払った旧生命保険料の金額の合計額」の計算、介護医療保険契約等を締結している者に係る同条第2項第1号に規定する「その年中に支払った介護医療保険料の金額の合計額」の計算、新個人年金保険契約等を締結している者に係る同条第3項第1号に規定する「その年中に支払った新個人年金保険料の金額の合計額」の計算及び旧個人年金保険契約等(当該旧個人年金保険契約等に付されている疾病等に係る特約を除く。以下この項において同じ。)を締結している者に係る同項第2号に規定する「その年中に支払った旧個人年金保険料の金額の合計額」の計算についても、それぞれ同様とする。(昭60直所3−1、直法6−1、直資3−1、平2直法6−5、直所3−6、平23課個2−33、課法9−9、課審4−46改正)

(注) 新生命保険契約等について受けた剰余金又は割戻金(当該剰余金又は割戻金をもって生命保険料等の払込みに充てた場合の当該剰余金又は割戻金を含む。)は、旧生命保険契約等、介護医療保険契約等、新個人年金保険契約等又は旧個人年金保険契約等に係る保険料又は掛金からは控除しないことに留意する。
 旧生命保険契約等、介護医療保険契約等、新個人年金保険契約等及び旧個人年金保険契約等について受けた剰余金又は割戻金についても、それぞれ同様とする。

2013年 12月 09日 更新 | 046BLOG

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