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新設法人 一年の税金関係の流れ

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 今年は猛暑のようです。
 こまめに水分を熱中症にならないよう、気をつけましょう!
 
 法人を新しく設立した場合、1年に1回は申告をするんだろうなと漠然とわかっていても、いつが期限なのか、他の税金はどのようなものがあるのか、はっきりわからない方もいるかもしれません。

 基本ですが、法人の1年間の税金の流れを説明したいと思います。
 
 まず、設立して一番最初に支払う可能性のあるものは、源泉所得税です。

 源泉所得税は、給与を支払ったり税理士・司法書士に報酬を支払った場合に、納めるものとなります。

 原則は、月末までに徴収した源泉所得税を、翌月10日までに支払う必要があります。
※届出書を提出することにより、一定の場合は半年に1回(7/10、1/20)の納付にすることができます。

 給与を支払う場合は、税金を天引きすることを忘れることはあまりないと思いますが、給与を支払わなくても、司法書士等に報酬を支払っていれば、源泉所得税を納付する義務は発生しています。
 
 設立後すぐに税理士に相談されていない方は、納付を忘れていないか確認をお願いします。
 

 12月には、年末調整という処理があります。

 これは、1年間の給与から徴収した源泉所得税の精算手続きです。
 扶養者や保険料控除等、各人の事情に応じて所得税の計算をするものになります。

 この精算手続き後の源泉所得税を、税務署に納付します。
 

 年末調整が済んだ翌月1月には支払調書等の法定調書の提出があります。

 法定調書とは、所得税法等の規定により、税務署に提出が義務づけられている書類です。
 前年1年間について、給与や報酬、不動産の使用料等の調書を作成します。

 また、上記の支払調書を添付して提出する法定調書合計表という書類があり、前年1年間の給与総額や報酬・不動産使用料等を記入します。
 

 上記と同じく、1月中に市町村に提出する、給与支払報告書というものがあります。

 これは、法人より給与を支払っている全員分を、各人の住んでいる市町村へ提出します。
 

 法定調書、給与支払報告書ともに、年末調整が終了した後に、その書類をもとに作成するものとなりますが、税金の納付は発生しません。

 ただ、給与支払報告書を提出することにより、6月~翌年5月まで住民税の天引きをしてくださいと、市町村からお知らせが届きます。
 源泉所得税のように、給与から天引きして翌月10日までに支払うことになります。
 

 同じく1月に提出する固定資産税(償却資産税)の申告は、市町村に提出します。

 これは、1月1日時点で償却資産を所有している場合に、提出が必要です。

 償却資産とは、ざっくりいうと、有形固定資産台帳に記載されているもののうち、土地・建物・自動車以外のものです。

 課税標準額は150万円以上の場合に課税され、4月、7月、12月、翌年2月の4回で、納付することになります。
 

 最後になりましたが、法人税の納付時期は、決算日から2ケ月以内です。

 3月末日が決算日でしたら、2ケ月後の5月31日が、法人税の申告期限・納付期限となります。

 決算日は法人によって違います。1月設立7月決算でしたら、年末調整の前に法人税の申告を9月にすることになります。

 ここで、法人税と書きましたが、実際は税務署へ法人税、県税事務所へ法人県民税と法人事業税、市町村へ法人市町村民税と、3カ所に申告・納付をします。
 
 また、法人税が20万以上の場合、納付期限から半年後に予定納税が必要となります。

 法人税が50万円だったら、半分の25万円を支払うことになります。
 これは、法人事業税・法人県民税、法人市民税もすべて同じように納付が必要です。

 ※1年目が12ケ月出ない場合は、別途計算方法があます。また、前年度の半分ではなく実質の計算をする方法もあります。
 
 
 法人の1年の流れをわかっていただけたでしょうか?

 税金以外にも、雇用保険や社会保険等は、また違う時期に提出が必要となってきます。

 提出・納付が漏れないよう、法人を設立されたら、早めに税理士等にご相談してくださいね。

 

2016年 7月 12日 更新 | 046BLOG

欠損金の繰越控除制度等の見直し

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 梅雨入りして約2週間。雨はじめじめしていやですね。
 
 今回も、H28年度税制改正についてです。

 青色申告書を提出する法人については、欠損金について、繰越控除ができるという制度があります。

 これは、法人の各事業年度の開始の日前9年以内に開始した事業年度で青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額を、その各事業年度の所得金額の計算上損金に算入できるという制度です。

 簡単に言うと、その年度の赤字分を、翌年度から9年間の所得と相殺できるという制度です。

(例)
 〇1期  欠損金額  300万・・・法人税ゼロ

 〇2期  所得金額 100万
  所得=100万ー100万(前年度の300万のうちの100万)=0・・・法人税ゼロ。
  繰越欠損金額300万ー100万=200万

 〇3期  所得金額 250万
  所得=250万ー200万(繰越欠損金額200万)=50万・・・50万円にたいして法人税が課税される。
  繰越欠損金額200万ー200万=0

 上記の例では、欠損年度から2年で繰越額を使い切っていますが、これが現時点では、9年間繰越すことができます。
 
 この9年間が、昨年の27年度税制改正では、平成29年度から10年に延長する予定でした。
 しかし、今年の28年度税制改正で、再度改正され、10年に延長するのは平成30年度からとなったのです。

 期間が延長されなくなったので、法人にとっては不利な改正といえますが、ずいぶん昔は5年間の繰越でした。その後、5年、7年、9年と延長されましたので一息ついたというところでしょうか。
 
 ちなみに、上記の例は、中小法人等※についてです。
※中小法人等は、普通法人のうち、資本金等の額が1億円以下、または資本をもしくは出資を有しないもの(資本金等の額が5億円一状の法人等の100%子法人等を除きます)

 中小法人等以外の法人は、繰越欠損金額を全額控除することはできません。

 欠損金のうち、平成27年度は65%、28年度は60%、29年度は55%、30年度以降は50%のみが、控除できることになります。

 半分しか控除できないとなると、やはり期間はできるだけ長い10年のほうがいいですね。

2016年 6月 19日 更新 | 046BLOG

建物付属設備・構築物の減価償却方法の見直し

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 H28の税制改正では、平成28年4月1日以後より適用されるものがいくつかありましたが、今回の減価償却方法の見直しもそのひとつです。
 
 まず、減価償却制度とは、建物等の減価償却資産について、購入したその年の費用にするのではなく、一定の方法(定額法や定率法等)により、各年に費用配分する制度です。
 
 定額法は、毎年同額を費用とする方法です。
 定率法は、最初は費用が多く計上され、年々費用額が減少してく方法です。

(例)100万円の小型自動車 耐用年数4年
定額法・・・1年目~3年目25万円、4年目249,999円
定率法・・・1年目50万円、2年目25万円、3年目125,000円、4年目124,999円

 定額法は、毎年同じ金額なので、費用を平準化しやすいのがメリットです。
 定率法は、1年目は定率法の2倍の費用が計上されるので節税効果が高いですが、逆に4年目は定額法の半分の費用となります。
 
 法人税・所得税を計算するときの減価償却方法は、建物のみ定額法、その他の資産は定額法・定率法どちらでも選択することができました。
※法定償却方法(選択する償却方法について届出書を提出しない場合)は、法人税が定率法、所得税が定額法です。
 
 建物付属設備・構築物については、選択することができず、定額法に一本化されたのが、今回の改正となります。

 この改正は平成28年4月1日以後に取得する資産から適用されますので、現時点での2ケ月前からの取得については、定額法を適用することとなります。

 28年4月1日以後開始する事業年度ではありませんのでご注意を!
 
 投資拡大に悪影響の少ない建物付属設・構築物に限定し、定額法にしたようですが、28年3月31日以前から定額法しか償却が認められなかった建物も、平成10年4月1日以後取得からで、それ以前は定率法も認められていました。

 18年ぶりの償却方法の変更です。

 償却費を計算する時には、間違えないよう気を付けましょう!

2016年 5月 31日 更新 | 046BLOG

法人の利息に対する利子割廃止

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 GWが終わって3日ですが、みなさまリフレッシュできたでしょうか。

 大城事務所は暦通りの飛び石連休で、どこにも出かけませんでした。あまり大型連休を過ごした実感がなく、残念です。

 
 今回の「法人の利息に対する利子割」、この「利子割」という言葉をすぐわかる方は多くはないと思います。

 「利子割」とは、預金や国債等の利子(利息)に対して源泉徴収される住民税のことです。
 
 預金口座があると、半年に1回利息が振り込まれていますよね。
 実は、あの金額は税金を天引きされた後の金額なんです。

 手取りが800円だとしたら、利息は1,003円です。
 1,003円  利息
  -153円  国税+復興税 ・・・利息×15.315% 
   -50円  利子割(地方税)・・・利息×5%
 
 平成27年12月31日までは、個人・法人ともに上記の計算が同じでした。

 平成28年1月1日以後に受け取る利息については、法人のみ、利子割(地方税)が廃止されたのです。

 上記と同じ手取り800円でも、利息は944円になります。
  944円  利息
 ー144円  国税+復興税 ・・・利息×15.315% 
 
 住民税である利子割は、以前は法人県民税の前払いとして税金の計算をしていました。

 法人県民税の支払いがある場合は控除するだけなのですが、赤字で法人県民税の支払がない場合は、還付請求をして法人口座へ振り込まれていました。

 振り込みましたよ、という書面も届いていましたので、この事務処理がなくなるだけでも行政は楽になりますよね。
 
 この改正は、約3年前の平成25年度税制改正で決まっていました。

 法人でしたら、税理士が関与されていることが多いと思いますが、もし、自社で計算する場合は、昨年までの利子割があるものとして計算しないよう気を付けてくださいね!
 

2016年 5月 11日 更新 | 046BLOG

消費税 不動産業等の簡易課税の改正

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 もうすぐゴールデンウィークです。
 楽しくて、有意義なお休みになるといいですね!
 
 今回は、消費税の簡易課税制度の改正についてです。

 消費税は、基準期間及び特定期間の売上高等が1,000万円を超えた場合に、納税義務が発生します。

 原則は、売上に係る消費税から、仕入等に係る消費税を差し引いたものを納税するののですが、中小法人等の事務負担を考慮して、売上高のみから消費税を計算する方法があり、これが簡易課税制度というものです。
 
 簡易課税制度を適用できるのは、基準期間の売上高が5000万以下で、「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出している年度のみです。

 基準期間の売上高が5,000万円以下でも届出書が提出されていなければ適用できません。逆に、届出書が提出されていても基準期間の売上高が5,000万円超なら、やはり簡易課税を適用することはできません。
 
 注意していただきたいのは、あくまでも基準期間の売上高で判断されることです。
 基準期間が4,000万円でしたら、実際の課税事業年度が1億円でも簡易課税は適用することができます。
 
 この簡易課税は、業種により第1種から第5種の5種類に分けれらていました。
  第1種 卸売業
  第2種 小売業
  第3種 農業・建設業・製造業等
  第4種 第1種~3種。5種以外の事業
  第5種 運輸通信業・サービス業
 それぞれ、90%~50%のみなし仕入れ率により、消費税の計算をします。
 
 前置きが長くなりましたが、平成26年3月の改正により、上記の5種類から6種類に変更されました。

 第6種に、「不動産業」という新しい区分ができたのです。

 以前は、サービス業等の一種ということで、第5種に分類されていたのですが、第6種というみなし仕入率40%の区分へと変更されました。
 
 具体的には、納税額が以下の通り変更となります。

 課税売上高4,320万(預り消費税320万円)の場合
  320万円  ― 160万円(320万円×50%) = 160万円
  320万円  - 128万円(320万円×49%) = 192万円

 1割分の32万円納税額が増えるということですね。
 
 この改正があったのは平成26年と2年前ですが、新設法人等でなければ、平成27年4月1日以後に開始する課税期間=平成28年3月31日終了事業年度から適用されます。

 3月決算は5月申告ですので、初めてこの改正の適用をうけることになるわけです。
 
 不動産業の法人は、前期と売上高が変わっていなくても消費税の納税額が増えることになりますから、心と納税資金の準備をお願いします!

 

2016年 4月 26日 更新 | 046BLOG

 
 

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