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所得税(確定申告)と法人税申告の違い

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 個人事業をしていた方が法人設立をすることは多いと思います。

 所得税の確定申告をご自分でしていた場合、法人の申告もできるだろう、と考える方がいらっしゃいますが、残念ながら自分で申告することは、まずできません。
  
 確定申告は、1年間の利益を3月15日までに申告するので、2ケ月半の計算期間がありますが、法人税は決算期末から2ケ月以内に申告しなければいけません。
 
 消費税に関しては、個人では3月末までの3ケ月ある計算期間が、法人では法人税と同じく2ケ月以内に申告と、1ケ月も短くなります。
  
 また、いわゆる申告書についても、所得税は申告書第1表+第2表、青色決算書4枚の合計6枚だけを税務署類として作成します。

 控除証明書等の添付書類も確認する必要がありますが、提出書類としては、そんなに多くありません。
  
 法人の申告では、法人税申告書(別表1~別表18)と、決算書、勘定科目内訳書、事業概況書の4種類を提出しなければなりません。

 申告書別表は1~18のすべてを提出する必要はありませんが、どんなに少なくても5枚、小企業でも10枚以上は作成することが一般的で、各別表の金額が連動していたりします。

 決算書、勘定科目内訳書、事業概況書は、個人の青色決算書を分解して細かくしたもの、というイメージでいいと思いますが、細かいだけに作成には手間がかかります。

 法人によりますが、決算書5枚以上、勘定科目内訳書10枚上、事業概況書は2枚の作成が必要です。
  
 確定申告では、困ったときの事業主貸・事業主借※という科目を使用できましたが、法人では使用することはできません。

 ※事業用の資金(現金・預金等)から、個人的なお金を出金・入金する場合に使用

 出資者・代表取締役等の個人と法人は別人格と考えますので、資金の出金・入金の内容を正確に把握することが必要となります。
  
 法人を設立する前から税理士に相談していただく方がいる一方、決算期末を越えてから、あわてて税理士を探す方もいます。

 設立から一定期間以内の届け出が必要な書類があったり、役員報酬をいくらにするかの判断等、所得税とは違う確認すべきことがあります。

 申告期限まで余裕のない新規の方は、繁忙期だったりすると税理士も受けられない場合もあります。ぎりぎりで税理士を探すのではなく、余裕をもって相性のよい税理士と巡り会ってくださいね。

 

2016年 9月 09日 更新 | 046BLOG

ゴルフ場利用税

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 毎日暑いですね。

 こんなに暑くても好きな方は行っているゴルフ。ゴルフ場に行くとゴルフ場利用税というものが課税されているのをご存知でしょうか。

 ゴルフ場利用税とは、利用者に対しゴルフ場の所在する都道府県が課する税金ですが、利用者が直接都道府県に支払うのではなく、ゴルフ場を通して納付することになります。
 利用税のうち、3割が都道府県に、7割が市町村へ交付されます。
  
 利用料金、ゴルフ場の規模などの等級に応じて課税を行っていますが、標準税率は1日当たり800円、1,200円が上限とされており、税率の基準は各都道府県により異なります。

 例えば、愛知県は、18ホール以上と9ホール以上18ホール未満の区分で、利用料金の金額によって1,150円から400円までとなっています。

 お隣の三重県では、利用料金を基準とした等級(1級~9級)に区分され、1,200円~450円の金額となっています。
  
 すでに決まっている金額ですので、支払う側が節税することはできませんが、ゴルフ場利用税には、非課税措置というものがあります。
 
 障害者、18歳未満、70歳以上の利用者はゴルフ場利用税は課税されません。

 また、65歳以上70歳未満の利用者は、利用料金が軽減されている等一定の場合にはゴルフ場利用税が1/2に軽減されます。

 どちらの場合も、身分証明書(運転免許証、身体障害者手帳等)を、ゴルフ場に提示していただくと非課税・軽減措置が受けられます。

 小学生等、見るからに非課税となる場合には課税されていないのかもしれませんが、大人っぽい18歳未満の方、若々しい70歳以の方は、ぜひ身分証を提示してくださいね!
  
 ちなみに、ゴルフ場利用税は、読んで字のごとくゴルフ場を利用するときに課税される税金ですので、ゴルフ練習場には課税されません。

2016年 8月 26日 更新 | 046BLOG

ふるさと納税 税金の控除

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 前回は、ふるさと納税のしくみについてでした。
 今回は、税金の控除について書きたいと思います。
 
 寄付金額の額のうち2,000円を超えた金額が、所得税・住民税(基本分+特例分)より控除されます。

 H28年中にふるさと納税をした場合、H28年の所得税からまず控除をします。

 引ききれない金額を住民税から控除しますが、H28年度分の住民税ではなく、H29年度の住民税から控除されることになります。

 H29年度の住民税は、H28年分の所得に応じて課税されますが、実際は29年6月から納付(又は給与から天引き)します。

 以下で控除の上限額の説明をしますが、この金額は28年分の所得により決まりますので、年末ぎりぎりにならないとはっきりした上限額は確定しません。

 ふるさと納税額が多すぎると2,000円以外にも控除しきれない金額がでますので、注意してください。
 
 例として、5万円のふるさと納税をしたとします。

 所得税からの控除額は、(5万円ー2,000円)×所得税の税率※です。

 所得税の税率は5%~45%の7段階あり、人によって違います。
 
 同じ5万円を寄附しても、以下の通り控除額はかわります。
① 5%・・・(5万―2,000円)×5%→5.105%※=2,450円
②10%・・・(5万―2,000円)×10%→10.21%※=4,900円
③33%・・・(5万―2,000円)×33%→33.693%※=16,172円
※平成49年までは、復興特別所得税の税率を加えた金額となります。

 上記の控除額と総所得金額等の40%の、どちらか小さいほうが所得税の控除額の上限となります。
  
 次に、住民税から控除されますが、基本分+特例分に分かれています。

 基本分は、(5万円ー2,000円)×10%※=4,800円です。
※標準税率の市町村民税6%+都道府県民税4%

 これは、総所得金額等の30%が上限です。
  
 特例分は、以下の二つの金額のうち、どちらかとなります。

《1》(5万円ー2,000円)×{100%-10%(住民税の基本分)-所得税の税率}
① 5%・・・(5万―2,000円)×(90%-5.105%)=40,749円
②10%・・・(5万―2,000円)×(90%ー10.21%)=38,299円
③33%・・・(5万―2,000円)×(90%-33.693%)=27,027円

 上記金額が、住民税所得割額の2割を超えた場合は、以下となります。

《2》住民税所得割額 × 20%

 住民税所得割額は、総所得金額から控除金額を差し引いたものになります。
 総所得金額はいわゆる利益(給与所得や事業所得)ですが、控除金額は配偶者控除や扶養控除、社会保険料控除等、各人によって全く金額が違ってきます。
  
  
①所得税率5%の場合、2,450円(所得税)+4,800円(住民税基本分)+40,749円(住民税特例分)=47,999円

 計算上は、5万円ー2,000円=48,000円をほぼ控除できるようになりますが、税率5%の方は、40,749円(住民税特例分)は住民税所得割額の2割を超えていると思わます。

 例えば、住民税所得割額が15万円だと、15万円×20%=3万円が住民税特例分の上限となりますので、以下となり控除額を使い切っていないことになります。
 2,450円(所得税)+4,800円(住民税基本分)+3万円(住民税特例分)=37,250円
  
②所得税率10%の場合、4,900円(所得税)+4,800円(住民税基本分)+38,299円(住民税特例分)=47,999円
   
③所得税率33%の場合、16,172円(所得税)+4,800円(住民税基本分)+27,027円(住民税特例分)=47,999円

 端数の関係で5万円ー2,000円=48,000円ぴったりではありませんが、所得税と住民税合計してほぼ控除されることになります。
  
 このように、税率に応じて上限額は変わってきますので、控除を使い切りたい方はふるさと納税額を慎重に検討してくださいね!
 

2016年 8月 10日 更新 | 046BLOG

ふるさと納税のしくみ

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 ずいぶん前より始まったふるさと納税ですが、昨年4月1日以降の寄附から「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が始まり、ふるさと納税をしてみようかな、と思う方が増えてきているようです。
 
 「ふるさと納税」とは、納税という言葉がありますが、実際は都道府県・市町村への「寄附」です。

 寄附金の額のうち一部※が、ご自身の所得税と住民税から控除されることになります。
 ※寄附金額から2,000円を控除した金額(一定の上限あり)

 例えば、1万円を寄附したら、10,000-2,000=8,000円が、所得税・住民税より控除されることになります。
 
 所得税は国に納めますが、住民税は現在住んでいる地域に納めています。

 例えば、沖縄県に学生時代までは住んでいたけれど、就職は愛知県でしているとします。

 学生時代は収入がありませんので所得税・住民税は納めていませんが、就職した愛知県では税金を納めています。

 ということは、生まれ育った沖縄県には税金を納めないこととなります。

 そこで、「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」そんな発想から生まれたのがふるさと納税制度です。
 
 上記以外にも、愛知県の大府市で生まれ育って現在も大府市で起業して仕事をしているけれど、住んでいるのは隣の東海市、という場合に大府市に寄附をすることもできます。

 もちろん、ご自分にまったく関係のない自治体に寄附をしても構いません。
 
 各自治体では、寄附金の使い道を本人が選択できるようになっていたり、寄附のお礼に名産物を送ったりと、いろいろ工夫をしているようです。

 実際の寄附の仕方も自治体によって違うようですので、ご自分の目的にあった自治体を選んで手続きをして下さい。
 
 さて、ふるさと納税額を所得税・住民税から控除するためには、原則は確定申告を行う必要があります。

 確定申告書に、寄附をした年月日・寄附金の額・寄附先の名称と住所等を記入し、寄附金控除の計算をします。

 確定申告書を税務署に提出すれば、その書類が住所地の自治体にまわりますので、自動的に住民税の控除もすることになります。
 
 平成27年4月1日以降の寄附については、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が適用されるため、確定申告をしなくてもよくなりました。

 ワンストップ特例制度とは、確定申告をしない給与所得者等がふるさと納税を行う際に、納税先の自治体に特例の適用に関する申請書を提出することによって、確定申告をすることなく、住民税が控除されるものです。

 ふるさと納税先の自治体から住所地の自治体へ、控除に必要な情報を直接連絡するので、ご自身で確定申告をする必要がありません。

 ただ、この場合は、所得税からの控除はせず、住民税の減額という形での控除になりますので、上限額には気を付けて下さい。

 また、ふるさと納税先の自治体が6団体以上、給与所得者でも医療費控除等の確定申告を行った場合は、ワンストップ特例制度は適用されませんので、原則通り、確定申告をして所得税の控除から申告してください。
 
 ふるさと納税のしくみはわかっていただけたでしょうか。

 次回は、ふるさと納税の上限額について、書きたいと思います。

2016年 7月 28日 更新 | 046BLOG

新設法人 一年の税金関係の流れ

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 今年は猛暑のようです。
 こまめに水分を熱中症にならないよう、気をつけましょう!
 
 法人を新しく設立した場合、1年に1回は申告をするんだろうなと漠然とわかっていても、いつが期限なのか、他の税金はどのようなものがあるのか、はっきりわからない方もいるかもしれません。

 基本ですが、法人の1年間の税金の流れを説明したいと思います。
 
 まず、設立して一番最初に支払う可能性のあるものは、源泉所得税です。

 源泉所得税は、給与を支払ったり税理士・司法書士に報酬を支払った場合に、納めるものとなります。

 原則は、月末までに徴収した源泉所得税を、翌月10日までに支払う必要があります。
※届出書を提出することにより、一定の場合は半年に1回(7/10、1/20)の納付にすることができます。

 給与を支払う場合は、税金を天引きすることを忘れることはあまりないと思いますが、給与を支払わなくても、司法書士等に報酬を支払っていれば、源泉所得税を納付する義務は発生しています。
 
 設立後すぐに税理士に相談されていない方は、納付を忘れていないか確認をお願いします。
 

 12月には、年末調整という処理があります。

 これは、1年間の給与から徴収した源泉所得税の精算手続きです。
 扶養者や保険料控除等、各人の事情に応じて所得税の計算をするものになります。

 この精算手続き後の源泉所得税を、税務署に納付します。
 

 年末調整が済んだ翌月1月には支払調書等の法定調書の提出があります。

 法定調書とは、所得税法等の規定により、税務署に提出が義務づけられている書類です。
 前年1年間について、給与や報酬、不動産の使用料等の調書を作成します。

 また、上記の支払調書を添付して提出する法定調書合計表という書類があり、前年1年間の給与総額や報酬・不動産使用料等を記入します。
 

 上記と同じく、1月中に市町村に提出する、給与支払報告書というものがあります。

 これは、法人より給与を支払っている全員分を、各人の住んでいる市町村へ提出します。
 

 法定調書、給与支払報告書ともに、年末調整が終了した後に、その書類をもとに作成するものとなりますが、税金の納付は発生しません。

 ただ、給与支払報告書を提出することにより、6月~翌年5月まで住民税の天引きをしてくださいと、市町村からお知らせが届きます。
 源泉所得税のように、給与から天引きして翌月10日までに支払うことになります。
 

 同じく1月に提出する固定資産税(償却資産税)の申告は、市町村に提出します。

 これは、1月1日時点で償却資産を所有している場合に、提出が必要です。

 償却資産とは、ざっくりいうと、有形固定資産台帳に記載されているもののうち、土地・建物・自動車以外のものです。

 課税標準額は150万円以上の場合に課税され、4月、7月、12月、翌年2月の4回で、納付することになります。
 

 最後になりましたが、法人税の納付時期は、決算日から2ケ月以内です。

 3月末日が決算日でしたら、2ケ月後の5月31日が、法人税の申告期限・納付期限となります。

 決算日は法人によって違います。1月設立7月決算でしたら、年末調整の前に法人税の申告を9月にすることになります。

 ここで、法人税と書きましたが、実際は税務署へ法人税、県税事務所へ法人県民税と法人事業税、市町村へ法人市町村民税と、3カ所に申告・納付をします。
 
 また、法人税が20万以上の場合、納付期限から半年後に予定納税が必要となります。

 法人税が50万円だったら、半分の25万円を支払うことになります。
 これは、法人事業税・法人県民税、法人市民税もすべて同じように納付が必要です。

 ※1年目が12ケ月出ない場合は、別途計算方法があます。また、前年度の半分ではなく実質の計算をする方法もあります。
 
 
 法人の1年の流れをわかっていただけたでしょうか?

 税金以外にも、雇用保険や社会保険等は、また違う時期に提出が必要となってきます。

 提出・納付が漏れないよう、法人を設立されたら、早めに税理士等にご相談してくださいね。

 

2016年 7月 12日 更新 | 046BLOG

 
 

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